トレーニング

トレーニングする女性が知っておくべきこと 〜女性の身体を知り、適切なトレーニングを行う〜

1.はじめに 〜情報にアクセスし易くなった現在だからこそ、皆様に改めて認識していただきたいこと~

フィットネスや筋トレという言葉が世間一般的に広く知れ渡るようになりました。24時間ジムの誕生、パーソナルトレーニングの認知、スマートフォンやSNSの普及により、今まで眠っていたフィットネス需要が掘り起こされています。女性がジムでトレーニングに励む姿は、もはや日常となり、女性をターゲットとした健康食品、フィットネスブランドが多く見受けられます。かく言う、私の働くボディメイクスタジオ「UNDEUX SUPERBODY」も女性専門パーソナルトレーニングジムであり、女性のフィットネス市場の拡大を肌で感じております。

誰もが、情報にアクセスし易くなった現在だからこそ、皆様に改めて認識していただきたいことがあります。

「男性と女性の体は、根本的に違う」 ということ。
少し話がそれますが、日本のスポーツ指導は長年、男性アスリートを中心に構築されてきました。では、男性アスリートに対する指導が、そのまま女性にもガッチリと当てはまるでしょうか?
全ての情報が、女性特有の生理現象や女性ホルモンに関して、考慮されていますでしょうか?
本来、フィットネスとは健康で豊かな生活を通じ、理想の自分を手に入れる。そのために、女性がトレーニングに励む際、知っていただきたいことを記させていただきます。

2.男性と女性の違い

まず第一に「男性と女性は生物学的に違います」

・ホルモン
・筋肉量
・体脂肪量
これらの違いを無視し、トレーニングに励むことは避けなければなりません。

1
ホルモン


男女の体で違いが出始めるのは思春期(おおよそ14歳)以降と言われています。
この時期になると、女性ホルモンである「エストロゲン」が生成され、女性は脂肪の増加が始まり、乳房が発達します。
男性は「テストステロン」という男性ホルモンの生成に伴い、骨形成、タンパク質合成が促進されます。男性は成長期が長いため、女性より背が高くなります。
この結果、女性は男性と比較した際、体脂肪が多い反面、筋肉量は少なく、骨密度が低くなります。
決して、優劣をつけるわけではありません。生物学的に見て、男女では成長の過程において、違いが出てくるのです。

2
筋肉量と脂肪量


絶対値(体重比)で見た場合、女性は男性よりも筋肉量の占める割合が低くなる反面、体脂肪量の割合が多くなります。女性の絶対的な筋力は、男性の3分の2程と言われており
上半身に限ると更に低くなります。
しかし、相対値で考えると、男女の差は無くなります。
筋肉の断面図(筋断面積)で比較した場合、男女の筋力差はほとんどなくなります。
これは、筋肉の質が性別で差が無い事を示しており、同じ体重、同じ筋肉量であるなら男女で筋力に差が無いこととなります。

決して、女性が男性に劣っているという話ではありません。
スポーツで見た場合、女性は男性より持久力に優れている可能性があります。100キロマラソンの世界記録では、男性は女性より20分しか速くなく、90キロの時点では女性の方が速いという結果が出ています。
これは、女性が脂肪をエネルギーへ変えることに長けている事に起因します。通常、エネルギーは糖と脂肪により作られます(これらが足りていない場合、タンパク質がエネルギー源となります)
女性は、ホルモンの影響により、脂肪をエネルギーとして使える割合が多く、糖の不足を防ぎ、長時間運動を行うことができるのです。

3
女性とストレングストレーニング


女性がストレングストレーニング(バーベルやダンベルを用いたトレーニング)を行った場合、男性と同じ割合で筋力の増加が起きます。
勿論、絶対的な筋力は男性に比べ低いため、男性と同じ重量、負荷でトレーニングを行うことはご法度ですが、適切な重量で行うことで、相対的に女性の筋力は増加していきます。
ここで言う適切な重量とは大まかに言うと

女性がトレーニングをする際の適切な重量

  1. トレーニング初期:1RMの50%以下で20回前後
  2. トレーニング中期:1RMの60〜70%で15回前後
  3. トレーニング後期:1RMの80%で10回前後

※1RM=1回挙げることの出来る重さ
 トレーニングの期分けは約4週間

!Point

トレーニングの経験レベルにより、適切な重要と回数を実施すること(上記を参考にする)

4
三主徴(トライアッド)


この項に関しては、主に女性アスリートに当てはまるものですが、トレーニングに励まれる一般女性にも知っていただきたく、記させていただきます。
三主徴とは女性特有の健康障害を指し


・利用可能エネルギー不足(摂食障害、オーバートレーニング)
・骨粗鬆症
・無月経(視床下部性)

の3つから成り立ちます。
1点目の利用可能エネルギー不足とは、簡単に言いますと、エネルギーが足りていない状態でハードなトレーニングを行うことで生じます。
減量中の場合、どうしても食事が少なくなり、摂取エネルギーが不足します。その状態でハードなトレーニングを行うことで、より一層エネルギー不足となり、摂食障害やオーバートレーニングへと繋がり、結果的に骨粗鬆症、無月経へと繋がっていきます。

!Point

トレーニングを実施する女性は特に健康的でバランスのとれた食事を意識する。エネエルギー不足はNG

三主徴の最大の原因はエネルギー不足です。
あまりにも過酷な食事制限を行うことで、エネルギー不足へと陥り、他のリスクにも繋がります。どうか、アスリートに限らず、トレーニングに励まれる女性は、健康的でバランスの取れた食事を意識していただきたいものです。

おわりに 〜UNDEUX SUPERBODYパーソナルトレーナー清水からメッセージ

女性のトレーニングに関する歴史はまだまだ浅いです。
オリンピックで見ると、日本人女性が初めて金メダルを獲得したのは1928年。その後、オリンピックにおける女性アスリートの参加率は21世紀に入り、ようやく40%前後となりました。

Brightening society with women`s health and beauty
女性の健康と美で社会を明るくする

UNDEUX SUPERBODYの企業理念である、この事を実現するためにも、どうか、トレーニングに励まれる女性には、正しい知識や方法を身につけ、実践していただきたい思いでいっぱいです。

弊社UNDEUX SUPERBODYは、そんな女性の皆様に正しいトレーニングと食事方法を提供させていただき、皆様のボディメイクのお手伝いをさせていただいております。お体でお悩みの方は弊社HP、お電話にてお気軽にお問い合わせ下さいませ。

参考文献
須永美歌子著:女性アスリートの教科書
石井直方著:筋力強化の教科書
NESTA PFT テキストブック
NSCA決定版 ストレングストレーニング&コンディショニング


「UNDEUX SUPERBODY(アンドゥスーパーボディ)は、美容とダイエット専門の女性専用のパーソナルトレーニングジムを運営しています。

清水

執筆者: 清水

資格: NESTA-PFT

UNDEUXパーソナルトレーナー CSCS、NESTA-PFT 大学在学中は、ラグビーに情熱を注ぐ。その後、大手企業で会社員をしていたが、パーソナルトレーナーになることを志す。今現在、パーソナルトレーナーとして活躍中。得意な部位:お腹・二の腕のトレーニング 趣味:ラグビー・ドライブ・読書

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