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食からつくる女性の美しさ〜腸内環境編(管理栄養士 東の食から作る美シリーズ)

このコラムを読まれている皆様は「綺麗になりたい」「美しくなりたい」という思いを強く持たれているはずです。
皆様が考える「美しさ」とはなんでしょうか?

「メリハリのあるボディライン」「肌が綺麗」「髪がサラサラ」・・・

色々な条件があると思いますが、これらが主なポイントではないでしょうか。

美しくなるためにエステに行ったり、良い美容液やヘアオイルを使う外的ケアも非常に重要です。
ただ頑張っているのに、肌の調子が…、髪がパサつく…。
そんな経験をされた方も多いかもしれません。
そういう時って食を疎かにしていませんか?

まともな食事が取れていない、寝る前の過食、炭水化物や脂質に偏った食事…など。

私たちの細胞一つ一つ、髪・肌・爪など全て、体は食事から作られます。そんな大切な「食」を見直し、体の内側から美しさを磨いていきませんか?

このコラムでは食を通して美しくなるための臓器や栄養素、食事についてご紹介していきます。
今回は栄養素が体内に吸収される原点の「腸」。腸内環境についてのお話しです。

消化と吸収

食べ物は口から食道、胃で消化を経て腸で最終消化・栄養素の吸収が行われます。
どんなに体に良い食事をしていても、この消化・吸収の過程が上手く行われなければ意味がありません。
消化・吸収をよくするポイントを4つご紹介します。

  • 「よく噛み、ゆっくりと食事をとること」−噛むことが第一の消化です。
  • 「胃腸を冷やさないこと」−温かい飲み物、食事を心がける。
  • 「食後は休息をとること」−消化するために血液が消化器官に集まります。それを妨げないよう激しい動きは控えましょう。
  • 「腸内環境を整える」−栄養素の吸収は腸で行われる重要器官で、整えることを「腸活」とも言われています。

腸は「第二の脳」と言われるほど重要な消化器官で大きく2つに分けられます。

・小腸:十二指腸・空腸・回腸からなり長さは約6m。内側には無数のヒダがあり、それら全てを広げたとするとテニスコート1面分の表面積になると言われています。そんな広い小腸で栄養素の最終消化が行われ吸収されます。

・大腸:長さは約1.5mで、小腸で吸収されなかった液状の便から水分やナトリウムを再吸収し、固形の便を形成し排便します。

そんな腸を整えることが、ボディメイクをする上で非常に大切なのです。

また、腸の状態でお肌も変化します。腸内環境が悪くなると便秘になり、腸内にアンモニアや硫化水素といった腐敗物質が生成されます。
それが血液に流れ全身に廻り、肌トラブルに直結します。

脳の神経伝達物質(ドーパミン・セロトニン・アセチルコリンなど)も腸で生成されおり、これらが不足すると慢性的なイライラや思考力の低下といった精神面にも影響します。

腸内環境とは

腸内環境を良くしないといけない事は皆様わかっているはずです。
ただどんな状態が良い状態なのか?そもそも腸内環境とはどういったものなのでしょうか?

小腸・大腸には約1000種類、約100兆個の細菌が存在しており「腸内フローラ」とも言われています。そんな数多くの細菌を大きく分けて3種類に分類されます。

善玉菌−消化吸収、排便を助け、病原菌に対する抵抗力を高めて、発癌物質をも分解する。

悪玉菌−腐敗菌で有毒アンモニアなどの有害物質、発癌物質を生成する。腸の動きを悪くすることで便秘の原因ともなり、免疫力を下げてしまう。

日和見菌−善玉菌でも悪玉菌でもない菌の総称。バランスが整っている場合は体にとって有益でも有害でもないが、悪玉菌が増殖した際に同調して有害となる。

この3種類の腸内細菌のバランスが非常に重要になっており、
「善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7」の割合が理想的とされています。

セルフチェック

把握しづらい腸内環境、セルフチェックを行ってみましょう。


□排便の時間が不規則
□おならや便がくさいと感じる
□便秘または下痢になることが多い
□残便感がある
□便の色が黒っぽい
□アルコールを週4日以上、もしくはタバコを吸う
□肌荒れやふきでものが多い
□野菜・海藻・きのこ不足である(350g/日以下)
□食事に肉類が多い
□ストレスを感じやすい

上記の10項目のうち7つ当てはまれば腸内環境が悪化している可能性が高いです。
そして便は身体の状態を把握する重要な指標の一つです。

「なめらかなバナナ型・黄色〜茶色・水に浮く」のが理想的です。

腸活食品

運動や睡眠での改善も大切ですが、食事は非常に重要です。
以下の食品を積極的に摂り腸内環境を整えていきましょう。

水分

目標は2L/日。便を柔らかくし排泄しやすくします。
起床時・就寝時の水分摂取もしっかり行いましょう。
特に起床後コップ1杯の水を飲むことで消化器官の働きを良くする効果があります。

食物繊維

水溶性食物繊維−糖質や脂質の吸収を緩やかにし、血糖値の急上昇を抑える。
「わかめ・ひじき・あおさ・アボカド・ほうれん草・モロヘイヤ・なめこ・えのき・ブロッコリー・オクラ・山芋」など

不溶性食物繊維−水分を吸収し便の量増し、腸の蠕動運動を活発にする。
「大豆・しいたけ・おから・こんにゃく・大根・切干大根・れんこん・枝豆・ピーマン・キャベツ・セロリ・しめじ」など

この2種類もバランスが大切「不溶性:水溶性=2:1」の割合が理想です。

厚生労働省が発表している食事摂取基準2020年では女性の食物繊維摂取目標量は「18g」ですが、実際は12〜13g程しか取れていないのが現状です。
(例:ごぼう1本=8.5g、キャベツ1玉=18g、しめじ1パック=6.6g)

なかなか取るのが難しいことが分かりますよね。

まずは1日1品食物繊維が豊富な料理をプラスしてみる

POINT

発酵食品

人為的に微生物(酵母やカビ、細菌)を加え、分解されることで作り出される食品を発酵食品といいます。

乳酸菌や麹菌、納豆菌は腸内で善玉菌を増やす効果があり、腸内環境を整えるうえで欠かせない食品となります。
これらの菌は腸内でも2,3日しか活動できないとされているので、日々適度に取っていく必要があり、様々な食品を組み合わせるのも有効です。
ただ塩分や脂質が高いものもあるので食べ過ぎには注意が必要です。
「納豆・ぬか漬け・ヨーグルト・チーズ・味噌・酢・キムチ・醤油」など

最後に

腸の重要性、改めて再認識していただけましたか?
腸活は一日にしてならず。日々の積み重ねが大切です。今一度ご自身の身体を見つめ直し、体の中から綺麗を目指していってください。


「UNDEUX SUPERBODY(アンドゥスーパーボディ)は、美容とダイエット専門の女性専用のパーソナルトレーニングジムを運営しています。

Shouta

執筆者: Shouta

資格: NSCA-CPT、管理栄養士

UNDEUXパーソナルトレーナー兼 食事管理担当 NSCAパーソナルトレーナー・管理栄養士資格

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